網膜色素変性症の治療ターゲット解明

神経ガイダンス因子セマフォリンの全く新しい生物学的機能発見!

2012-3-28

<リリース概要>

大阪大学免疫学フロンティア研究センター熊ノ郷淳 教授・豊福利彦 准教授らの研究グループは、セマフォリン分子群に属するSema4Aというタンパク質が網膜の恒常性維持に必須であり、その異常によって 網膜色素変性症を発症することを発見 しました。 網膜色素変性症は、後天性の3大失明原因の一つとされております。 また、セマフォリン分子群は、神経発生、免疫、血管、骨疾患、神経変性疾患、癌の転移、浸潤などに関与する「ヒトの病気の鍵分子・創薬ターゲット」として、従来「細胞の外」で機能するとされてきましたが、今回、研究グループは セマフォリンが「細胞の中」の物質輸送に関わるという全く新しい機能も見出しました。
膜色素変性症は目の中にあってカメラでいえばフィルムに相当する網膜に異常をきたす遺伝性、進行性の病気です。網膜色素変性症では、網膜の中の視細胞という細胞が障害を受け、頻度としては、4,000人から8,000人に一人の割合で患者さんがいると言われています。
今回の発見は現在治療法のない網膜色素変性症の新しい治療テーゲットを示すのみならず、現在「ヒトの病気の鍵分子・創薬ターゲット」として注目されているセマフォリンの全く新しい生物学的発見となります。
これらの成果は、分子生物学及び発生学の研究で最も権威があるとされる国際誌の一つGenes and Developmentのオンライン版で30日に発表される予定です。

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