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【お口のマメ知識】むせない場合でも、誤嚥していることがある!?
顎口腔機能治療部・部長・阪井 丘芳
【お口のマメ知識】むせない場合でも、誤嚥していることがある!?
歯学部附属病院
顎口腔機能治療部 阪井 丘芳 部長
社会的にも広まって来た『嚥下障害』(飲み込みの障害)と『誤嚥』(気管に唾液や食べ物が侵入すること)という言葉ですが、誤嚥する際に、むせ(食事時の咳)を生じない場合があるのをご存知でしょうか。むせることは、気管に異物が入らないようにするための防御機構のひとつです。しかしながら、ご高齢の方や、パーキンソン病、脳梗塞など一部のご病気の方は、むせる反射機能が弱まっており、むせなくても誤嚥している場合があります。むせない誤嚥のことを不顕性誤嚥といいます。そのような状態ですと、ご家族や周囲に嚥下障害があると認識されないまま、突然肺炎を起こしてしまうことがあります。最近、痰が多い、食事後に声ががらがらしている、原因の分からない発熱がある、などの症状がある場合には、一度検査を受けてみても良いかもしれません。
最近、患者様ご自身が来院できないご家族からの相談の連絡が増えてきております。そのため当部では、セカンドオピニオンとしてご家族様からの相談をお受けするようになりました。予約をした上で、しっかりとお時間をとって対応させて頂きます(料金がかかります)。本人様の移動が困難、他の病院に入院中などの場合でも、ご家族様から当部にご連絡頂ければと思います。
(2017年10月「大阪大学歯学部附属病院広報誌 NewsLetter vol.13」より)
顎口腔機能治療部外来直通 ☎06-6879-2277
(2017年10月取材)