一人住まいの大学生は太りやすい傾向が明らかに

阪大生26,394人の6年間の学生健診データから分析

2021-10-19生命科学・医学系

研究成果のポイント

  • 阪大生26,394人の6年間の学生健診データから、一人住まいの学生は、自宅住まいの学生より、肥満のリスクが高いことが明らかにされた。
  • これまで中高年層の一人住まいは肥満などの生活習慣病や死亡のリスクであることが知られていた。一方、若年層の一人住まいと肥満の関連は明らかでなかった。
  • 新型コロナウイルス感染症の流行に伴う運動量の減少および肥満の増加が懸念されているが、一人住まいの大学生はその影響をより強く受ける可能性が示唆され、withコロナ時代の若年層の健康管理において注目すべき対象である。

概要

大阪大学キャンパスライフ健康支援センターの山本陵平准教授と守山敏樹教授らの研究グループは、一人住まいの大学生は肥満のリスクが高いことを明らかにしました。一人住まいは、中高年層における肥満などの生活習慣病や死亡のリスクであることが知られていました。一方、若年層において一人住まいと肥満の関連はよくわかっていませんでした。今回山本准教授らの研究グループは、2007-2015年度に大阪大学に入学した学生26,394人の入学後6年間の学生健診データを利用して、入学時の居住形態別の肥満のリスクを評価した結果、一人住まいの学生のリスクが高いことを明らかにしました。

本研究成果は、米国科学誌「Journal of American College Health」に、9月29日に公開されました。

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研究の背景

一人住まいは、中高年層の肥満、高血圧、糖尿病、心血管系疾患などの生活習慣病や死亡のリスクですが、若年層の生活習慣病に及ぼす影響は未だ明らかではありませんでした。

研究の内容

山本准教授らの研究グループは、2007-2015年度に大阪大学に入学した学生26,394人の6年間の在学期間中の学生健診データを利用して、入学時の居住形態(自宅、一人住まい、寮、その他)と体重増加および肥満のリスクを評価しました。男性17,540人では、自宅住まいの学生と比較して、一人住まいの学生の≧10%の体重増加リスクは1.24倍に、肥満(BMI≧25kg/m2)のリスクは1.18倍に上昇していました。同様に、女性8,854人ではそれぞれ1.76倍と1.67倍に上昇していました。

本研究成果が社会に与える影響(本研究成果の意義)

新型コロナウイルス感染症の流行に伴って、運動量が減少し、肥満などの生活習慣病が増加することが懸念されています。本研究結果より、一人住まいの大学生はその影響を強く受ける可能性が示唆されました。一人住まいの大学生は、withコロナ時代の健康管理において注目すべき対象です。

特記事項

本研究成果は、2021年9月29日に米国科学誌「Journal of American College Health」(オンライン)に掲載されました。

タイトル: “Living alone and prediction of weight gain and overweight/obesity in university students: a retrospective cohort study”
著者名: Ryohei Yamamoto, Maki Shinzawa, Ryuichi Yoshimura, Manabu Taneike, Kaori Nakanishi, Makoto Nishida, Keiko Yamauchi-Takihara, Takashi Kudo, and Toshiki Moriyama
DOI: https://doi.org/10.1080/07448481.2021.1927052

参考URL

SDGsの目標

  • 03 すべての人に健康と福祉を