
ほとんどの生物には、酸素を使ってエネルギーを取り出し、ATP(アデノシン3リン酸)に変換するプロセスが組み込まれている。人体にもこのエネルギー産生プロセスが存在し、ミトコンドリアはその仕組みを担っている。ところがこのエネルギー産生プロセスがうまく働かなくなる難病がある。「ミトコンドリア病」だ。ミトコ...
生きている骨はたえず、自らを破壊し、再生し続けている。石井優教授は、「生きた骨を直接視る」ことを世界で初めて可能にし、骨をはじめ、生体の様々な組織の実態を解明し続けている。石井研究室には、世界中からこの技術を学びたいという研究者が絶えない。...
運動にはうつ病や認知症を予防、改善する効果があることが知られている。近藤誠准教授は、運動による抗うつメカニズムをマウスの海馬を用いた実験によって解明した。この成果を生かし、既存の抗うつ薬では効果が得られない難治性うつ病の患者に対しても効果を発揮する、新しい抗うつ薬の開発につながる研究を進めている。...
「免疫の阪大」。世界の免疫研究者たちはそう評価する。では、阪大の免疫研究の層の厚さはどこから来るのか。なぜ、阪大は免疫研究が盛んなのか。阪大の原点である適塾にまでさかのぼる。 緒方洪庵は除痘館(のちの種痘所)を開いて天然痘の予防、さらにコレラなど感染症の克服に努めた。そして緒方洪庵の次男の緒方惟準...
吉森保特別教授は、生物の細胞内で細胞自身がたんぱく質を分解する仕組み、オートファジー(自食作用)の研究で世界の最先端を走る。研究論文が年間数千本を数えるなど国際的に注目されるホットな研究分野だ。吉森教授の研究成果は多くの論文で引用され、生物学・生化学分野でトムソン・ロイターの「世界で最も影響力のある...
現在、日本人の死因トップは「がん」。その7割は消化器がんだと言われているが、その治療法は年々進化している。今回は、消化器がんの専門家であり、臨床と研究、教育の3分野で幅広く活動する森正樹教授に、がん治療の最前線について聞いた。...
生体機能補完医学寄附講座の伊藤壽記教授は、 現在の医療活動にかわる予防医療・補完医療・代替医療を促進している。 最近では補完代替医療[Complementary and Alternative Medicine : CAM]に とどまらず近代西洋医学にCAMを有機的に融合させ全人的にアプローチ...
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