2018年4月5日

【お口の相談コーナー】歯が悪くないのに歯が痛い?(三叉神経痛)

歯学部附属病院
歯科麻酔科 花本 博 講師

1.非歯原性歯痛
歯の痛みのほとんどは歯(または歯周組織)に原因があります。しかし、まれに歯が原因ではないのに歯の痛みが生じる場合があります。これは非歯原性歯痛といわれています。診断が難しく、時間を要する場合が多くあります。また、非歯原性歯痛と判断しても、詳しい原因まではわからないこともあります。非歯原性歯痛として有名なものに三叉神経痛という病気があります。

2.三叉神経痛とは
三叉神経痛とは、顔面の感覚を脳に伝達する三叉神経で痛みを感じる病気です。痛みの性質に次のような特徴があります。
・発作的な激痛
・歯磨き、洗顔、化粧、髭剃りなどの軽い刺激で痛みが生じる
・痛みが生じるのは左右片側のみ
困ったことに、三叉神経痛で歯が痛くなることもあります。その場合、多くの患者さんは歯科を受診しますが、歯の神経の治療や抜歯をしても治りません。

3.三叉神経痛の治療
三叉神経痛の治療としては、カルバマゼピンというお薬の処方が一般的です。多くの場合、痛みがなくなったり、改善したりします。本来はてんかんのための薬ですが、神経が痛みを伝達するのを抑制する効果もあります。また、その他の薬を併用する場合もあります。しかし、副作用に注意する必要がありますので、担当医の指示をよく守ってください。また、手術が有効な場合もあります。三叉神経痛の多くは神経が血管によって圧迫されることが原因であることがわかってきており、カルバマゼピンでもコントロールできない患者さんでは手術を考えて脳神経外科を受診していただくこともあります。詳しくは担当医にご相談ください。

(2016年10月「大阪大学歯学部附属病院広報誌 NewsLetter vol.09」より)
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