2018年2月15日

【お口の相談コーナー】レーザーによる虫歯治療はどのような場合にするのですか?

歯学部附属病院
口腔総合診療部 竹重 文雄 部長

メリットは、治療時に音や振動がないため、従来の削る治療と比較して心理的不安が軽いこと、レーザーを照射した部分が高熱になり、殺菌しながら治療できることなどが挙げられます。さらに、条件が揃えば麻酔がほぼ不要のため、麻酔アレルギーや麻酔に不安を抱く人に向いているといえます。痛みが軽減できるメカニズムはまだよく解明されていませんが、レーザーが持つ熱による温熱効果で、痛みが軽減するのではないかと考えられています。(図1)

原理は、治療用のレーザーを虫歯にあてると歯の水分が蒸発し、表面で小さな爆発が発生します。この爆発で、歯が削られるため虫歯を取り除くことができるのです。レーザーにもさまざまな種類があり、虫歯に使われるのは、エルビウムヤグ(Er:YAG)レーザーというもの。このレーザーは、歯の表面だけに作用するため、水分を多く含む虫歯部分を、薄く取り除くことが可能です。(図2)

難点は、従来の治療に比べると効率よく虫歯を取り除くことができないので、時間がかかることです。レーザーは照射した小さな部分だけを削るため、従来の方法と比較すると、虫歯部分を取り除く所要時間が長くなるのです。また、虫歯を取り除いた後、プラスチックを詰める際に特別な処理が必要となる場合もあります。

通常のケースは、従来の「削る治療」が最善で、レーザーによる虫歯治療は従来の治療が適さないケースに限られると考えたら良いでしょう。

(2014年10月「大阪大学歯学部附属病院広報誌 News Letter vol.01」より)

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レーザー機器による治療

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図1.エルビウムヤグレーザーでの虫歯治療

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図2.エルビウムヤグレーザーが歯を削る原理

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