Research Subtitle:
血中の血清アルブミンを高濃度に保つことがアミロイドーシス予防のカギ

Title Image SP:
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Announcement Date
2022-10-03

Research Highlight
life_sciences_medicine

Term Index
{'items': [{'key': '971ba', 'term': '人工透析医療 ', 'description': {'blocks': [{'key': 'do6eg', 'text': '糖尿病性腎症、慢性糸球体腎炎などの腎臓疾患による腎臓機能の低下を補うための医療の総称です。腎臓は血液から老廃物をこしとり、尿を作り出す役割を担いますが、この役割を人工的に行う医療が人工透析医療であり、主な方法に血液透析と腹膜透析があります。ヒトは尿を排泄することができないと尿毒症で命の危険にさらされますが、1回3-5時間程度の血液透析を週3回受けることで生命を維持します。しかしながら、透析アミロイドーシスをはじめとするさまざまな合併症は、患者の生活に悪影響を及ぼします。2021年、日本では約35万人の方が人工透析医療を受けています。透析アミロイドーシスの原因蛋白質がβ2-ミクログロブリンであることは、1985年、共著者のひとりである下條文武(当時、新潟大学)らによって、世界に先駆けて報告されました。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [{'offset': 287, 'length': 1, 'style': 'SUBSCRIPT'}], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'e9ado', 'term': 'アミロイドーシス', 'description': {'blocks': [{'key': '9mkgt', 'text': '生体内で蛋白質がアミロイド線維と呼ばれる針状の異常な塊を作った時に引き起こされる病気の総称です。アミロイドーシスの代表として、アルツハイマー病、パーキンソン病、Ⅱ型糖尿病などが挙げれます。本論文で研究した透析アミロイドーシスもこの病気の一つです。治療法が確立されていない難病が多く、その予防や治療は重要な研究課題です。後藤特任教授らのこれまでの研究から、アミロイド線維の形成は、塩の結晶化や水が氷になるのと類似した反応であり、原因物質の過飽和状態(あるいは過冷却状態)が解消されて起きることがわかってきました。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'ech6k', 'term': 'HANABI-2000', 'description': {'blocks': [{'key': 'fvf1', 'text': '後藤特任教授らの研究グループが独自に開発した蛋白質のアミロイド形成反応を研究するための装置で、HANABIはHANdai Amyloid Burst Inducer (阪大アミロイド爆発誘導装置)の略称です。超音波により蛋白質溶液を刺激し、蛋白質の過飽和状態を壊すことによって、短時間でアミロイド線維を作り出します。同時に光を使った計測を行い、アミロイド線維が形成される反応をリアルタイムに計測することができます(図5)。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'ehc7j', 'term': '血清アルブミン', 'description': {'blocks': [{'key': 'b8gba', 'text': '血液中の蛋白質の約60%を占める蛋白質であり、浸透圧の調整や物質を運ぶ役割を果たします。栄養摂取が不足すると血液中の量が減少するため、栄養状態や肝臓・腎臓の健康状態を知るための血液検査の検査項目の一つです。本研究から血清アルブミンが高濃度に存在することにより、「マクロモレキュラークラウディング(高分子混み合い)」効果によってβ2-ミクログロブリンのアミロイド線維形成を阻害することが明らかとなりました。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [{'offset': 164, 'length': 1, 'style': 'SUBSCRIPT'}], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}]}

Departments
['mei']

Related Teachers
['後藤祐児', '中島吉太郎']

Teacher Comment
2021年、日本で約35万人の方が慢性腎不全の治療のために人工透析を受けています。透析アミロイドーシスは、人工透析を受ける患者に特有の病気であり、透析治療を長期間にわたり受けた患者に発症する合併症です。β2-ミクログロブリンという蛋白質の血中濃度上昇がこの病気の第一の危険因子ですが、蛋白質の構造物性に焦点をあてた本研究から、これに加えて作用する別の因子の存在が示されました。この知見をもとに、人工透析医療による合併症の根絶に貢献することが期待されます。

Teacher Image

Teacher Name
後藤祐児

Teacher Position
特任教授

Teacher Division1
工学研究科

Teacher Division2

Teacher URL
https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/4cc38461e3f42b32.html?k=%E5%BE%8C%E8%97%A4%E7%A5%90%E5%85%90