Research Subtitle:
超短命魚をモデルに、生殖細胞が寿命の性差を生み出すメカニズムの解明と抗老化ホルモンの発見に成功

Title Image SP:
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Announcement Date
2024-06-13

Research Highlight
life_sciences_medicine

Term Index
{'items': [{'key': '5efom', 'term': 'エストロゲンシグナル', 'description': {'blocks': [{'key': '96b5f', 'text': '主に卵巣で作られる女性ホルモンであるエストロゲンが、体の様々な部位で受け取られて、女性の生殖機能や健康維持に重要な作用をもたらすというシグナル経路である。ヒト女性では、閉経後にエストロゲン量が劇的に低下し、それが心血管疾患等の健康リスクを高めることが知られている。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'co4eh', 'term': 'インスリン/IGFシグナル', 'description': {'blocks': [{'key': 'fgdmo', 'text': '体の成長をコントロールするシグナル経路である。脊椎動物では、脳で分泌された成長ホルモンが主に肝臓に作用し、そこで作られたインスリン様成長因子(IGF)がさらに全身に作用することで成長が促進する。インスリン/IGFシグナルは成長を促進すると同時に、ストレス応答やオートファジーといった健康維持に重要な機構を抑制することも知られており、インスリン/IGFシグナルの抑制によって寿命が伸びることが線虫やマウスといったモデル動物で示されている。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'ad23a', 'term': 'ビタミンDシグナル', 'description': {'blocks': [{'key': '5n8dl', 'text': '脂溶性ビタミンの一つであるビタミンDが細胞に受容され、様々な遺伝子の発現を制御するシグナル経路。特に、腸の細胞でビタミンDシグナルが活性化することでカルシウムの吸収が促進され、これが骨の健康を維持するという機能が有名である。さらに近年、ビタミンDは筋肉や皮膚、免疫細胞など様々な細胞に作用し、それらの健康状態の維持、改善に重要な役割を果たすことが明らかとなりつつある。しかし、個体老化とビタミンDの関係はほとんどわかっていない。なお、ビタミンDは食物から取り込まれるだけでなく、体内で合成、活性化が行われる内分泌ホルモンの一つでもある。ヒトでは、皮膚でビタミンDの前駆体が合成され、それが肝臓や腎臓で活性型に変換される。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': 'frnl0', 'term': 'ターコイズキリフィッシュ', 'description': {'blocks': [{'key': 'elltt', 'text': 'アフリカの乾燥地帯に生息する体長4cm程度の小型の淡水魚で、寿命がわずか数ヶ月しかない超短命魚。この寿命の短さは研究室の飼育環境でも再現され、さらに、この短期間に神経変性や腫瘍形成など、ヒトとも共通する様々な老化形質を示すことから、非常に有用なモデル脊椎動物として近年注目を集めている。石谷研究室は、現在の老化研究のボトルネック(データサイエンスや細胞研究、無脊椎動物モデル研究で留まってしまっており、脊椎動物での検証、メカニズム解析が進んでいない)を解消し、老化研究を革新し、真に健康寿命延伸を目指す研究を行うためにキリフィッシュを使った研究系を7年かけて立ち上げてきた。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': '6mh4o', 'term': '内分泌系', 'description': {'blocks': [{'key': '6gmdv', 'text': '体の特定の部位から分泌され、体液を介して他の部位に作用する生理活性物質であるホルモンによって様々な生理状態をコントロールする仕組み。低濃度で遠く離れた部位に大きな作用をもたらすことができる情報伝達系である。性ホルモンや成長ホルモンの他にも、代謝を制御するものや免疫を制御するものなど多様なホルモンが存在する。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}, {'key': '2dv4d', 'term': 'モルフォリノアンチセンスオリゴ', 'description': {'blocks': [{'key': 'chre2', 'text': 'RNA、DNAのリボース、デオキシリボースの代わりにモルフォリン環を主鎖とするオリゴヌクレオチド。配列をデザインすることで、狙った遺伝子のmRNAと相補的に結合させることができ、mRNAの成熟あるいは翻訳を特異的に阻害することができる。受精卵や初期胚に打ち込むことで、任意の遺伝子の胚発生過程における機能を阻害することができる。', 'type': 'unstyled', 'depth': 0, 'inlineStyleRanges': [], 'entityRanges': [], 'data': {}}], 'entityMap': {}}}]}

Departments
['rimd', 'med']

Related Teachers
['石谷 太', '阿部耕太']

Teacher Comment
生殖細胞は子供を作る重要な細胞ですが、親の体をコントロールするとは思いもよらず、線虫で生殖細胞をなくすと寿命が伸びるという知見を知った時は非常に驚きました。果たして、体の構造やホルモンの仕組みが大きく異なる我々脊椎動物でも生殖細胞は寿命をコントロールするのかどうかが大きな疑問でしたが、ターコイズキリフィッシュという超短命モデル動物の特性を活かして研究を行ったことで初めてその関係を解明できました。特に、寿命制御における生殖細胞の機能がメスとオスで異なるという予想外の結果は興味深く、今後の研究により、なぜ寿命に性差があるのかという謎の解明や、男女それぞれに適した健康寿命延伸手法の開発にも活かされることを期待します。(阿部耕太 助教)

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Teacher Name
石谷太

Teacher Position
教授

Teacher Division1
微生物病研究所

Teacher Division2

Teacher URL
https://rd.iai.osaka-u.ac.jp/ja/85e321668f0981f5.html